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オルカの社会構造

 オルカの社会構造は、1970年代まで謎のままでした。1972年にナナイモにあるパシフィック・バイオロジカル・ステーションのマイケル・ビッグ博士が始めた画期的な写真による個体識別の研究により、ブリティッシュ・コロンビア州とワシントン州沿岸で見られるオルカの個体が識別されるようになり、アルファベットと数字を組み合わせた識別記号(ID)がつけられました。その結果ビッグ博士らは、オルカの数が思っていたより少ないことを発見しました。オルカたちは、大きなコミュニティーのなかの安定した小さな家族単位で暮らしています。ビッグ博士の発見以来、レジデント・オルカの社会構造に関する研究は大きく前進しました。現在、オルカの社会構造は次のように現されています。

社会的単位 ID

オルカの個体 A33

マトリライン
(母親とその子孫たち)
A12

ポッド
(血縁関係にあるマトリラインの集まり)
A01

クラン
(共通のコールを受け継ぐ複数のポッド)
A

コミュニティー
(同じ地域に暮らす複数のクラン)
ノーザン・
レジデント

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