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2005.10.28更新
オルカと一緒に過ごした皆さんへ!
7月からスタートした今年のライブもあっという間に夏が過ぎ、エンディングを迎えることになりました。11月1日に2005年のライブを終了します。のこりあとわずかのライブを是非最後まで楽しんでください。

http://www.orca-live.net/jp/

オルカライブの終了と前後して、ウミガメライブの海中カメラを沈める予定です。のんびりと南の海を泳ぐカメさんの姿をお楽しみください。

http://www.turtle-live.net

終了にあたり、スポング博士とヘレナさんからのメッセージが届いています。
ちょっと長いですが大事なことが書かれていますので、まずはご一読を!


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みなさん、こんにちは。

またしても、オルカライブの終了を告げる時がやってきてしまいました。
このお知らせをするのは今度で6回目、そして今のところ、これが最後のお知らせになります。少し寂しくもありますが、次のステージへと希望をつなげつつ、最後のご挨拶をいたします。

オルカライブの中継は、アメリカ太平洋標準時間で10月31日の午後5時(日本時間は11月1日の午前10時)で終了する予定です。天気などの都合によって多少時間が変わってくるかもしれませんが、この予定を守るべく最大限の努力するつもりです。オルカライブ終了の24時間前から、2005年のハイライト映像をいくつか流します。

昨年と同じく、ライブ中継が終ってからも、しばらくの間は-----少なくとも、新しい年を迎えるまでは-----コメント欄は残しておくつもりです。こうしておけば、私たちからライブ終了後のオルカたちの様子をお伝えすることもできるし、ライブを見ていてくださった人たちの間でコメントのやりとりや情報交換もできることでしょう。

2005年もまた、私たちの実験は大きな成果を残してくれました。オルカの美しいコールは(ボートの音はうるさかったけれど)数え切れないほど聞こえてきましたし、クレイクロフト・ポイントとラビング・ビーチに設置したカメラからも、数々の忘れられない映像が届けられました。オルカライブを見てくださっているみなさんと同じく、私たちもまた、パソコンから流れてくる「生の」映像に釘付けになっていたのです!水中のケルプの森から届けられる映像に魅せられて、パソコンの前を離れらないこともあったほど。

オルカライブはいろいろな意味で、遥か遠くからのライブ参加者が受けたのと同じような驚きと感動を、私たちにも与えてくれたのです!

テクノロジーを通じて、自然界の出来事を「リアルタイム」で伝え、自然を大切に思う心を人々のなかに育てたい------そんな私たちの目標は達成され、ある程度の満足は覚えています。
ですが、今回あらためて感じさせられたのは、そうした人々の自然に対する関心が、実際に自然を守るための行動につながるには、まだまだ長い道のりを歩かなければならないということでした。
気候変動をはじめ、世界には、生命を育む輝かしい未来を阻む障壁に満ち溢れているように思えます。私たちの孫の世代が安心して暮らせる地球を作っていくには、人間のふるまいを変えなければなりません。しかし、それが実現不可能に思えて、絶望的な気分になることもあります。実際の話、私たちの子孫の将来はきわめて暗いと言わざるを得ません。
しかしそれでも、私たちはこれからの日々を、楽観を保ちつつ、手探りで進んでいかなければなりません。問題は挑戦を生み、挑戦することが、その解決を導くのですから。

オルカライブの今後の予定は、まだ決まっていません。ですが現在の案として、2006年には 音のデータだけを流す「軽い」バージョンを作ろうかと考えています。
その後、最先端の技術を駆使したサイトに切り替える可能性もあります。私たちの目下の仕事は、将来、より進歩したオルカライブをお届けするために、過去6年間の成果を検証することです。もちろん、現在オルカラボとパシフィック・オルカ・ソサエティーで進めている研究やオルカ保護の仕事も続けていきます。

私たちは、母なる地球を守るため、常に真摯に取り組んでいくつもりです。人々に自然の豊かさと多様性を知ってもらうことによって、人々のなかに自然に対する思いやりの心を育て、それが、今の美しい地球を残すことにつながる-----私たちは、今もそう信じています。今後もそのための努力は惜しみませんし、提供できる情報はすべてみなさんにお知らせするつもりです。

以前にもご紹介しましたが、今回もまた、私たちの素晴らしいスポンサーであるNTTデータのみなさんには本当にお世話になり、いくら感謝しても足りません。未来を見据えた、この寛大な会社の協力がなければ、オルカライブ自体、存在し得なかったでしょう。過去6年間、私たちがNTTデータから得た支援と励ましに、心から深謝いたします。

ほかにも、私たちのプロジェクトに協力してくださったたくさんの人たちに、感謝の意を表したいと思います。私たちが日々、パソコンを通じて楽しむことができたスムーズなサウンドと映像は、数々の企業や個人の協力によって実現したことを忘れてはなりません。
スペースポート、ニュクス、Jストリーム、アトラクス、アクシス、アナ・スポング、ジェシーとアニー・ゴードン夫妻、ビルとケイシー・ターブラッジ夫妻、シーモア・ワイルドライフ・システムズ、ロスコム・プロダクションズ、ジェイソン・ヘンドリクス、マイク・フォン・ズーベン、マイクとジュディー・ダーバン夫妻、マーティン(カート)・マスグローヴ、デイヴィッド・ヒューイット、リサ・ラーソン、三屋智子、ジュリー・ウォリングトン、フィオナ・ライト、ポール・ティクシエ、マイケル・レピー、ピーター・ムニー、ナット・ハルトリッチ、そして、オルカラボの熱心なアシスタントたちに深く感謝いたします。
ロブソン湾(マイケル・ビッグ)生態保護区へは、ブリティッシュ・コロンビア州公園管理局(B.C.Parks)から立ち入り許可をいただきました。改めて感謝いたします。

また、多くの情報を提供してくださった個人や団体の方々-----生態保護区のボランティアである「クリフ・オブザーバー」や「ウォーデン」のみなさん、保護区のモニター組織「ストレイトウォッチ」、私たちの研究に欠かせないデータベースを提供してくださったグレーム・エリスとジョン・フォード博士、それから、たくさんのホエール・ウォッチングのコミュニティーのみなさんにも感謝したいと思います。また2004年度に、ラビング・ビーチのビデオ・モニタリングの性能向上のために出資していただいたトロント・ドミニオン銀行の環境保護基金にも深く感謝いたします。

オルカラボの主なプロジェクトは、私たちの目的や信念に賛同する多くの組織や個人から経済的な支援を受けています。ボーン・フリー基金(イギリス)、ホエール・アンド・ドルフィン・コンサベーション・ソサエティー(ドイツ)、オルカラボ・サポート・ソサエティー(日本)、アーストラスト(アメリカ)、そして、アース・アイランド・インスティチュート(アメリカ)のみなさんには、特にお世話になりました。そして、このほかにも多くの方々にご支援いただきました。ありがとうございました!

最後になってしまいましたが、オルカライブという大いなる実験に参加してくださったみなさん、本当にありがとうございました!世界中に散らばるみなさんが、素敵な冬(もしくは夏)を迎えられますように。
またいつかお会いしましょう。

ポール・スポング、ヘレナ・シモンズ

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突然のお知らせになってしまいましたが、博士からのメッセージにもあるように、今年で6年目が終わるオルカライブは、いったん、ひと区切りとなります。当初3年間の予定でスタートしたこのプロジェクトは、皆さんの温かい声によって支えられ、また素晴らしいスポンサーに恵まれて、その2倍の期間にあたる6年間も運営することができました。
自然の大切さ、美しさ、厳しさ。そして人間のすばらしさ。私たちスタッフも、いろんなことを感じ、学び続けてきた6年でした。思い返せば、このウェブサイトの上でも、いろいろなドラマがありましたね。今は、一緒にこのライブを楽しんでくださったみなさんに、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。どうもありがとうございました。

もちろんスタッフ全員が、続けたいという気持ちを持っています。来年以降のライブについてスポング博士やヘレナさんをはじめ、みんなで考えています。オルカライブもウミガメライブも来年の3月まではサイトは継続します。その後については、また、このメールニュースでお知らせすることになると思います。
どうか、これからもネイチャーネットワークに注目していてください。そしてまた、いつか再開できることを、どうか祈ってください。

6年間の想いを込めて。(スタッフ一同)


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